冬の楽しみ



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冬の楽しみは、何と言ってもこの薪ストーブです。 kumatoさんがこのストーブについて誰かに説明するとき、 必ず、

’この薪ストーブは、この家の ハート162.pngなんだよ・・・・’


と、このストーブを作ってくれた薪ストーブ職人のペーターが最初に会った時に言っていた言葉を伝えます。 

その言葉通り、 このストーブは、 このお部屋だけを温めるのではなく吹き抜けになっている二階、そしてその上の私のアトリエを温め、さらにはソーラーパネルと一緒に温水供給もしてくれるので、薪ストーブやベンチのない他の全ての部屋をセントラルヒーティングで暖めてくれるのです。 
そしてもちろん、パンやピザを焼いたり、グリルをしたり、果物や野菜やはたまた洗濯物の乾燥をしてくれたり、パンの発酵器になってくれたり、私たちの生活の色々な面で活躍してくれて、もはやなくてはならない存在です。

ここに火を入れるのは、 普通の天候の時には一日に一回。 朝、 一度にたくさん薪を入れて火をつけて終わりです。 その後は空気孔を閉めるとオーブンとベンチに蓄熱されて、 一日中暖かいのです。 とても気温の低い時や夜、炎を見たい時には、薪を少し入れてもう一度火を焚くこともあります。 

冬は、 ガスは朝のコーヒーを入れる時以外にはほぼ全く使わないで済んでいます。 前の家では一日中薪を焚いて、さらにガスの温水セントラルヒーティングを使い、冬も変わりなくガスで調理しておりましたので、 かなり省エネになっていると思います。 そういうタイプの薪ストーブでしたので仕方がなかったとはいえ、 なんて無駄なことをしていたのだろうと、つくづく思います。

kumatoさんが家にいない時でも、この薪ストーブに火を焚くと、 誰かがそこにいるような気がして寂しくないのです。 

ハートには、心臓という意味と心という意味がありますが、 その両方の意味でこの薪ストーブは私たちの冬の生活を支えてくれるハートです。



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そして、もう一つのキッチンにある薪ストーブですが、 これはもちろんお料理をしたりお水を沸かしたり、オーブン機能もついているのでありとあらゆる面で大活躍してくれています。 大きな薪ストーブと同じように、 火が消えた後は空気の入出のレバーを閉じればしっかりと蓄熱してくれて、 翌朝まであたたかいのです。この上に乗せているヤカンのお湯も、朝まだ暖かいです。 ただ、この薪ストーブは薪を入れるところが小さいので、 お料理中に薪を1、2回足します。 ただ、強火にしたい時や弱火にしたい時などは薪の量や、鍋を置く場所によって調整しないといけません。 

とても寒い日には1、2時間おきに薪を足して一日中つけていることもありますが、普段は昼食時と夕食時、 あるいは夕食時だけ使っています。   

・・・・・・ とここまではこのブログを見ていただいている方には、 もうご承知のことで、またか!! と思われたかもしれません・・・・・


が・・・・実は、この薪ストーブ、もう一つ、私たちの毎日の生活に大きな楽しみを与えてくれているのです。 


 
この台所の薪ストーブは、 調理をして台所を温めているだけでなく、ここから直結して台所の上にあるベッドルームのベンチを温めています。





寝室公開

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このベッドルームのベンチは、 二人で並んで寝転がっても良いくらい幅広く作ってあるのですが、実際に生活が始まってみると、私もkumatoさんもここに寝転ぶことが全くと言っていいほどないのです。 これは誤算でした。 病気になったら、ベッドだけに寝転ぶよりも色々寝るところがあって良いよね・・・・・ と言っていたのですが、今のところ寝込むほどの病気になっていません。 

毎日寝転んでくつろぐのはやはりハートの大薪ストーブのあるリビングのベンチでして、むしろそちらの方をもっと大きく、あるいは長く作っておけばよかった!!!  残念ながら一人ごろりと足を伸ばして寝転ぶと、もう一人は足を投げ出して座れる大きさです。   kumatoさんはすぐ暑がってソファに寝転ぶことも多いのですが、二人で寝転びたい時には奪い合いが・・・・・  て言うのは嘘、 うまく譲り合って使っています。   

このベッドルームのベンチも蓄熱してくれますので、 一日2回しかキッチンの薪ストーブを使わなくても、ほかほかとお部屋を温めてくれています。 
夏は、 着替えとかのもの置き場になってしまって、私が、'kumatoさん、片付けて〜〜〜’ と小言をいう原因になっています。そういう私も散らかしていますが・・・・・


ところが、 去年あたりから新たな素晴らしい使用法を思いつきました・・・・・・それは・・・・・


布団乾燥+温め機能 
 

朝起きたら、 掛け布団をこのベンチの上に乗せて置くのです。 
最初は、夏も冬も寝汗がひどいkumatoさんのお布団をここに乗せて乾燥させることから始めたことなのですが、 これが、やってみたら天国だったのです。 
夜寝る時に、ベンチで干して温めておいたお布団の中に包まれるとほかほかでとても暖かく、 幸せ〜〜〜な気持ちがジワ〜〜〜と体全体に広がるのです。 一日の疲れがフワ〜〜ッと消えてなくなる瞬間です。  
ついでにパジャマも温めておきます。 


柿の乾燥時期にはここも使うことがあるので、その時にはお休みしていますが、それ以外の時はほかほっかのお布団で毎晩眠れる幸せを味わっています。

毎晩毎晩、 二人してお布団にくるまった瞬間、 

’お〜〜〜 あったか〜い!! 幸せ〜〜〜〜 ’ 

と叫びながら眠りについている、 バカ夫婦・・・・・・・・ 笑

うっかり掛け布団をベンチの上に置き忘れてしまった夜は、 もう最大の楽しみを奪われたかのようにがっくりしながら眠りにつくのです。 悲 

この薪ストーブを持っている人たちの中でも、私たちほど色々と活用している人たちはいないのではないかしら・・・・? と密かに思っています。



前の家があまりに寒く震えていたので、暖かいということがどれだけありがたいことか、身にしみています。 
体温が一度下がるだけで免疫力がググッと下がるそうですので、 お家が暖かいというだけであまり病気にもならずに済んでいるのかもしれません。 
kumatoさんは腰が弱点だったのですが、 腰が少し痛む時にはベンチの上に寝っ転がって温めるだけで随分緩和されるようですし、 ずっと悩まされていたぎっくり腰もこの家に来てから一度もおこしていません。  ありがたいことです。 

修復中に暖房器具について色々と考えていた時、 この薪ストーブを実際に使っている方のお家まで行って一度見せていただきお話を聞いただけで、 あ、これだ!! このストーブがいい! これを作った人に作ってもらいたい! と感じました。  kumatoさんに他の職人さんにも会ってみようとか、別の暖房の可能性を考えてみようとか言われても、 いや、これでいこう! 他のものを考える必要も見る必要もない! ときっぱりと主張したのですが、まさかここまでこのストーブに恩恵を預かるとは思っておりませんでした。 

この二つの薪ストーブによって、本当に生活が豊かになり、冬が来るのが楽しみになりました。春が来るのも楽しみですが、 薪ストーブがもう要らなくなると思うとなんとなく悲しい思いをするようになるとは、まさか思っておりませんでした。  





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by tomomato | 2018-01-28 09:50 | 石の家の楽しく幸せなできごと | Comments(6)
Commented by Saki at 2018-01-28 09:19 x
本当に素晴らしい薪ストーブです!!!職人さんと出会えてよかったですね。
蓄熱するベンチのシステムもよくできていて、広い石の家で暖かく過ごすために、
ここまでうまく設計する頭脳とそれを作る技術がすごいわ〜。
本当に効率がいいですね。

我が家も薪ストーブ1台で家まるごとあたたかですが、
柔らかい暖かさや炎のゆらめきがなんともくつろげるし、調理にも便利なので、
冬が終わるのが寂しいという気持ちはわかります。
Commented at 2018-01-28 16:48 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tomomato at 2018-01-28 16:50
Sakiさん、 ペーターは、とっても変わった人ですが薪ストーブづくりの天才かも? ^0^ 本当にこの家は決して狭いとはいえずいくつもにも区切られた空間ですので、これを温めるのは困難なわざと思っていたのですが、この二つのストーブで全てをまかなっているので信じられません。 Sakiさんのところも本当によく考えられていてあんなに小さなストーブで家全体が温まるなんてそれまた信じられません。 やはり断熱をこれでもか! となされた効果ですよね。 吹き抜け構造も良いし。 おまけにsakiさんのところは薪を買わなくていいというのがすごい・・・・。 
そしてそちらはマイナス15くらいまで行くでしょう?  うちはさすがにそこまではいかないので、おそらくそちらのおうちの断熱効果の方がずっと優れていると思いますよ。    あと春までの薪ストーブ生活、楽しましょうね!^ー^
Commented by tomomato at 2018-01-28 17:07
ノラさん、 ベンチを作るのに木造のおうちだとやはり危険でしょうか??  うちの断熱材は木材のファイバーなので(一応不可燃加工はしてあります) 不可燃生の断熱材をしっかりとオーブンとベンチの周りに入れれば大丈夫ではないかと思うのですが甘いかもしれませんね。 ベンチは、 韓国のオンドルのような原理ですので、 直接可燃するほどの温度にはならないかもですが、 一度火がついたら怖い!      ふふふ、 確かに大昔のイタリア人はパスタから手作りをしていましたが、今ではパスタを茹でてソースをあえるだけですものね。 でも日曜日とかクリスマスやイースターの時には一週間分、大家族のためにこれでもか! というくらいお料理をしていると思います。 ただ、ヨーロッパのお食事は、 一皿で済むことが多く、 日本食のようにいくつものお皿に違う種類のものを細々と並べることがないし、 料理の手間が日本食をきちんと作るときの方が相当大変だと思うので、 かなり楽じゃないかなと思います。 私もそれで、かなり楽をさせてもらっていると思います。 (手を抜いてもバレない 笑) それから、よく知らないのですが、イタリア人の主婦はお掃除や洗濯命のようですよ。 スーパーでは洗剤の種類もこれでもか! というほど多く並んでいて、主婦の方々は好みの洗剤でお掃除をしまくっておうちはピッカピッカというのをよく聞きます。      
Commented by alpinistin at 2018-01-29 05:05
こんばんは、Tomoさん
薪ストーブっていいですよね。こんなに小さくて大丈夫なの?っていうほどのストーブでも家をあっという間に暖めてくれますよね〜。写真でいつも拝見していて、コロンとした形と漆喰(でしょうか?)の色とか、いかにも暖かそうだなあと思っているのですよ。
Tomoさんのブログから拝借したドライ柿のレシピ、我が家でも何度も挑戦しているのですけれど、まず色が駄目。そしてどんどん小さくなってクルンと丸まってしまいます。Tomoさんの柿との違いは絶対に薪ストーブさまさまのおかげに違いない、と確信しました。だって、ハートですよ、ハート。電気乾燥機にはハートなんてありません。ただゴーゴー言うだけです。(笑)
春が来るまでもう少し、ストーブを楽しんでくださいね。
Commented by tomomato at 2018-01-29 05:34
alpinistinさん、 電気乾燥機で乾かしているのですか?  うちのも、今年は量がすごかったんで電気乾燥機も併用しましたが、くるりんとはならなかったです。 どういうタイプの使ってらっしゃるのですか? 半立ちにして引っ掛けていくタイプ? うちのは、 平たいザルのようなタイプで、それだとくるりんとはなりませんよ。  レシピっていうか、切って乾かすだけ 笑     色は、 柿の熟し具合によります。 硬めの柿だと大丈夫。 うちのは渋柿で、いつもはそのままやるのですが早く収穫し過ぎたものもあったので今年初めて全て渋抜きしてからやりました。 硬めのものは綺麗な色になり、薄く切れるのですが、熟して食べて美味しいくらいの柿だと、 色は濃いめになりますよ。 大きさは、今年の柿はかなり大きかったです。 もしかして市販の甘柿だと、 元々が小さいのかもしれませんよ。 


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