ジェノバの一日 1
プロヴァンスから、寄り道しながらたどり着いた先はジェノバです。
このドライブがなかなか面白かったです。 コートダジュールを通り抜けるのはずっと高速でしたので、あまり海も見えず今ひとつでしたが、 モナコをくぐり抜けると海が見え始めこれでコートダジュールも最後ね〜〜 と名残惜しみながら車窓を眺めておりました。 レモンとジャンコクトーの街、マントンも本当はお茶に寄るはずでしたがルノアール邸宅、ヴァンス、マティスの礼拝堂でかなりゆっくりしてしまったので通り過ぎ、 フランスとイタリアの国境にたどり着きました。 その後も海沿いを走りイタリアの最初の街を通ったのですが・・・・・・
光景が全然違う!!! 驚
同じアドリア海沿いを走っているのですよ???? 海、同じ海のはず・・・・・
それなのに、なぜか国境を越えたら村や町が突然、 やたらにシンプルで殺風景に見えるのです!!????
コートダジュールの風景は甘美でどこまでも美しく、家々も花で飾られため息が出るような光景だったのに、
なぜか、イタリアは同じような家々が立ち並び超シンプル・・・・・ なんの飾りもない・・・・
海の色まで違って見えるのは気のせい?????
この差には3人ともすっかりと唖然としてしまいました。 どこへ行っても国境を超えた途端に風景が変わることはよく体験するのですが、 この差には驚きました。
コート・ダジュールとプロヴァンスの旅なのになぜジェノバに行ったの? と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
当初、 うちから出発するとしたらジェノバから海沿いをコートダジュールに行けばいいね・・・・船もあるかも?と母に話していたため母の中ではジェノバとコートダジュールは近い!! ということがインプットされました。
母は歴女ですので、 ベネチアに行ったからにはそれに対合するジェノバ共和国!も見てみたい! とずっと思っていたそうです。
ジェノバにきたら、ペストジェノベーゼ!! でしょう?
というわけで、ローマ法王にペストジェノベーゼを奉納しており、ペストジェノベーゼのあらゆる賞を総なめしているシェフがいるレストラン、 ゼッフェリーノに行ってきました。 この、サービスしているシェフがその幻のペストジェノベーゼを作る人です。
すでにレストランの予約をしておりましたので、バタバタとホテルについて荷物と車を置いて着替えて、 タクシーでレストランにまっしぐら。 レストランはそれほど距離的には遠くないのですが、 ジェノバは一方通行のところが多く車でいくとかなり大回りになります。 しかも初めての人はジェノバの運転はやめたほうが良いかも、 と言われました。
このタクシー、ホテルで呼んでもらったのですが一歩車に入ってびっくり! 刺青いっぱい、皮のパンツにモヒカンぽい髪型のお兄さん、車の中にはドクロの飾りがいっぱいで、ちょっと怖かった〜〜〜。 kumatoさんがいなかったらちょっと恐ろしくて乗れませんでした。 まあ、乗ってみれば普通の運ちゃんで、お釣りがないので一緒にレストランまで来て両替してチップもらってニコニコとして帰っていくような兄ちゃんだったのですが。 つくづくkumatoさんの存在をありがたく思いました。
レストランはとてもクラッシックな作りで、まるで映画の1シーンみたいです。 ここまでクラッシックなのも面白いです。
kumatoさんたら、
’ふん、 ペストジェノベーゼなんて!! (いつも食べてるさ!)’
とすっかりバカにして、何回もここはペストジェノベーゼを食べに来るところよ、と言っても聞かず、 イカスミのパスタを注文しました。 この後、 kumatoさんはセコンドをしっかり食べる予定。
私と母は、アンティパストとジェノベーゼのプリモの組み合わせ、セコンドなしで行くことにしました。
アンティパスタ、結構食べでがありました。kumatoさんにもちろん手伝ってもらい、 平らげました。 新鮮な素材で伝統的な安定したお料理。 美味しかったです。
そして
手打ちトロフィエにペストジェノベーゼ!!
これが美味しいのなんの!!!!
手打ちパスタに最高のジェノベーゼ、 まろやかで口の中に溶けていきます。
こんなに美味しいペストジェノベーゼは確かに食べたことない!
最高級の松の実に、最高級のオリーブオイル、 最高のパルミジャーノ、 そして品質高いバジルを使っているというけれど、それはもうまろやかで。
どんな味?? と一口私のお皿から味見したkumatoさんもびっくり仰天!!!
あんなに ’ふん!!’ って感じだったのに???? 母からも分けてもらってもまだ食べたそうなkumatoさん。
というわけで急遽kumatoさん、 セコンドを頼む代わりにペストジェノベーゼのトロフィエを注文しました!!
実は上のお皿はkumatoさんのお皿。 なぜか、私たちが食べたのよりかなり量が多かったです。セコンドだから? kumatoさんの顔をみて?? 笑 (でもジェノベーゼソースがちょっぴり薄まっていたような?? バジルの葉っぱも飾りに私たちのにはのっていたけれど・・・? 笑)
最後、ソースを指で救って舐めるkumatoさん。 笑
デザートもいただき、すっかり満足しました。 この日は美味しいイタリアの白ワインが入ったせいか、 母が超ご機嫌で、
’やっぱりイタリアが好き〜〜〜〜!!!’
とニコニコしながら叫んでおりました。こんなに超ご機嫌な母をみたことがなかったです。 幸せそうで・・・・
ああ、今回の旅行を企画してよかったなあ。 この最高の笑顔で諸事の苦労も報われます。
さて、 フランスと、イタリアの明らかな違い・・・・・
レストランがうるさい 賑やかなこと!!
この日、レストランはほぼ満員で、しかも隣に座ったのは15年ぶりに再会する同窓会のおじさん、おばさん達。
この方達がもうすごい盛り上がりようで.........
私たちのテーブルとも盛り上がって一緒に乾杯までしました。
でも他のテーブルも歌ったり立ち上がって乾杯したり・・・・
それを盛り上げるかのように、ゼッフェリーノのご年配の給仕の方がフェリーニの映画そのものの役者ぶりで各テーブルを盛り上げ、 本当にうるさい 楽しい夜でした。
こういう光景は、フランスではみなかったなあ。
by tomomato
| 2017-08-14 17:11
| お出かけ