相変わらず忙しい今日この頃と挽きたて麦、マニアックな粉の話

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旅のお話の途中ですが、ちょっと休憩を入れて日々の生活の様子とパン焼きについて長い話を書いてみました・・・・

今年の六月は、ヨーロッパでは記録的な暑さだったそうで、連日、本当に暑くて暑くてたまりませんでした。
2、3日前から急に雨が降り気温が一気に10度近く下がって本当にホッとしていますが、少し暑さで疲れが溜まっていたのが一気に出たようで、一日中眠くて眠くてたまりません。暑い時には、 早く起きて涼しいうちに庭仕事を終えてしまわないと! と言う焦りがあって毎日早くに目が覚めていたので寝不足が溜まっていたようです。   (今は朝寝坊。 ぷっ)





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何しろ去年、キウイが全て雄だったということを発見して、 kumatoさんがメスを接ぎ木したため、 せっかくパーコラを半分覆うまでに育っていた雄枝をバッサリと切りまくったので南西向きのテラスに日陰がなく、 非常につらい状態です。日中テラスでは45度以上になります。 日が山の影に入るのが8時、9時くらいですのでかなり熱くなり、石の床で目玉焼きができそうなくらいです。  
急遽、kumatoさんのお母様に年代物の日傘をいただいてなんとか座るところだけ日陰を作りました。 



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これがなかなかよく、涼しい上に’カフェ’みたいな気分です。^ー^ 




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日傘の下でkumatoさんが用意してくれた畑の野菜のギリシャ風サラダなどを頂くと、 夏もまた悪くない・・・・ という気分になります。







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接ぎ木は、 思ったほどには成功せず50パーセントくらいの成功率だったのですが、その後、順調に育っている途中で暴風雨で折れてしまったものもいくつかあり、 残りが無事に育ってくれるように毎日祈っています。 うまくついた枝以外の雄枝を定期的にバッサリ切り落としています。





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夏の日の毎日は相変わらず忙しく、 ワイルド化してしまった庭仕事を十日ほど集中的にやって一息ついたら、今度は冷凍庫の霜取り掃除やら


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kumatoさんの生徒さんたちが合宿で一週間来ておりましたので、 一日うちに招待してご馳走したり(四種類のインドカレーを作りましたが、あまりに忙しくて写真なし。前菜だけ。笑) 





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kumatoさんがとってきたアップリコットを処理して




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コンポートやジャムを作ったり





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また別のお客さんを招待して夏野菜の軽い夕食を用意したり、 



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暑くて脳みそが煮え立ちそうな時には、 仕方がないので!?? 川に泳ぎに行ったり・・・(これが最高!! )

そんなこんなの毎日の中、なんとか時間を作ってアトリエに行くようにしています。 
今年は留守にすることが多いので、 仕事をする時間がとても限られており、 この夏は努力をしてアトリエにいく時間を作るように頑張りたいと思います。

あ、もちろん、フランス旅行の写真を整理しながら、ブログを更新したり・・・・・・     時間がかかりますが許してくださいね。

 


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お庭は、琵琶やプラムがたくさん取れるようになりました。 収穫するのも結構大変ですがありがたいことです。








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可愛いお花もちらほらと・・・・

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去年蒔いたエキナセアのタネが、原種か何かなのか、今までうちに植わっていたのとは全く違って超巨大になりびっくりしました。
多量にできてしまってどこに植えようか思案中。 kumatoさん、この巨大なエキナセア(1mくらいある)を気に入ってくれたので良かったのですが。




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ここのところ毎朝の楽しみにしているのがこの花。



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チコリの花です。kumatoさんが全て引っこ抜いてしまったと思っていたら、 残っていて良かった!  朝、 目が醒めるような青いお花がいっぱい咲いて本当に美しいのです。  これは、サラダとして食べるためではなく、お花が見たくてタネから育てたもののですが、 今年、食べ尽くしたプンタネッラを引っこ抜かずにそのままにしていたら、 葉っぱは全く違う形状なのですが、 なんと全く同じお花がたくさん咲いているではありませんか! 同じチコリの種類ですから当たり前といえば当たり前なのですが。 今まで食べ終わったら引っこ抜いていたのでこんなに可愛いお花が咲くとは知らなかったのです。 勿体無いことをしました。  このお花はエディブルフラワーですので、もちろんサラダなどに入れて食べることができますが、 あまりに可愛いので今のところまだ食べていません。 





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ストーンガーデンで、ある年kumatoさんが間違えて? 引っこ抜いてしまったセントジョーンズワート、二年ぶりに4株咲いてくれました。 
どこからかタネが飛んできたのでしょうか? 戻ってきてくれて良かった。去年作ったオイルがまだありますので、収穫せずに大切に育てたいと思います。 
ハーブ類は敷地のあちらこちらにいろいろな種類を植えていますが、 全て利用するわけでもなく、 ただハーブが植わっていると言うことがなぜか精神的に幸せな気持ちになるのです。笑  植物の波動って絶対にあるような気がする。 




久しぶりに、ちゃんとパンを焼きました。 酵母を硬くせずに保存していたので、帰ってきたら少し弱っており、活性化するのに少し時間かかりました。
挽きたてkamut全粒粉60パーセントです。




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私は、 全粒粉は全てkumatoさんがプレゼントしてくれた電動石臼粉挽き機を使って家で穀物を挽いて使っています。
麦類はオーガニックショップで購入し、 ライ麦は、天才建築家アンドレアのチームが彼の村でバイオダイナミック農法で作っているライ麦を分けてもらってそれを挽いて使っています。




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サワードウの酵母を活性化する時やある種のパンを焼く時には、引いた粉をさらに製粉(って言うとかっこいいですが、ふるいで振るっているだけです。笑)してから使っています。40目、60目、80目のふるいを持っていますが、いつも大抵荒い方を使っています。

挽きたて小麦は、 パンを作るにあたって酸化していないため膨らみにくい傾向があると言われています。一般的なパン製法の本などにはそう書いてあります。
 
まだ、そんなことも知らない二十年くらい前にドイツに住んでいた時、 自家製粉しているオーガニックのパン屋さんで初めてkamut麦の全粒粉パンを買って食べた時に、今まで食べたこともない滋味深い美味しいパンの味に感動しました。 穀物の一つ一つの持つ生命の力と甘みが感じられるような、そんなパンだったのです。 それまで色々な穀物の全粒粉パンを食べてきましたが、それらとは比べものにならない風味のパンでした。
   
ちょうどその時、食べきれないものは人にあげたりしてたくらいパン焼きにハマっていたこともあって、 試しに近所のオーガニックのお店で(そこには石臼の粉挽き機がありました)穀物を買って、挽いてもらってそれでパンを焼き始めました。   当時は、イーストや白神天然酵母や、自分でフルーツから起こした天然酵母でパンを焼いていましたが、 もともと全粒粉100パーセントのパンはビタミンcなどの添加物を入れないとふかふかのパンにはなりませんし、ドイツに住んでいる限りふかふかのパンに巡り合う方が珍しいので、挽きたての穀物で焼くパンが膨らまないとか食べにくいと感じたことはありませんでした。  
それよりも、すでにパックされた全粒粉の粉を買うのと、挽きたての全粒粉では、 全く香りも味も、 驚くほど違う、 似て非なるものであるということを挽きたての穀物を使うようになって思い知らされました。私が出会った、あの自家製粉をしている美味しいパン屋さんのパンの味がそこにありました。
その後、調べてみると、挽きたての穀物は、味や風味がとても素晴らしいというだけではなく、 特に全粒粉の場合には 白い粉以上に挽いて時間が経てばたつほど、 '酸化’ どころか 胚芽が明らかに ’劣化’ してしまうこと、つまり、全粒粉だから健康だと信じて挽いて時間の経った粉を使うことが、むしろ体に害を与えてしまうということがわかりました。 白い粉の場合には、胚芽をあらかじめ取り除いてあるので、白い粉の酸化の影響は全粒粉ほどには気にする必要はありません。むしろ酸化が、パンの膨らみには安定して良いと言うことは確かです。 が、同時に酸化は酸化であり、 それは粉の風味に直接関わって来ることは決して否定できません。 要は、それらの要素を考慮しながらどのようなパンを自分が望むか、 どのようなパンを自分が食べたいか、 によるのだと思います。 

私はずっと、オーガニックやバイオダイナミックが普通という環境に長く身を置いておりましたし、それらの農場がある共同体で学んだり働いたりしておりました。研修の一環としてバイオダイナミック農場でしばらく労働し実際に麦を育てたこともあります。 私の周りの健康や環境を気にする人達は、(特にドイツ人!) むしろこちらが呆れるほど白いパンやふかふかのパンを敬遠していておりました。 オーガニックどころかバイオダイナミックで育てられ、さらには自家製粉された穀物を使って、薪窯で焼いた本当に美味しいパンが当たり前のようにいつも身近にありましたので、そこで随分本当に美味しいパンの味というものに目覚めさせられたように思います。  ドイツ人はそういうどっしりしたパンを、 一週間くらいかけてのこぎりでも引くようにゴリゴリとパンを切って分厚くバターを塗って食べていました。  

日本でも、 ドイツパンの伝統をくんで、自家製粉をして挽きたての麦を使ったパンを作る店が少しずつ増えてきているようですね。 ある有名なお店では、挽きたての粉は安定しないけれども、’劣化’したまずくて体に悪い粉を使いたくないので挽いてから一晩置いて使うことで妥協していると書いてあるのを読んだことがあります。
酸化した粉の方が膨らむx風味がよく体に良い粉が良い この二つの矛盾した要素を踏まえながら、それぞれの理想のパンを焼くというのは安定した商品を作り出さなければいけないパン屋さんにとっては、大変なことだろうと思います。    

さらには、 全粒粉のパンについても、 色々な意見があり、一概には全粒粉が良いとは言えないという意見も実はあるのです。 玄米には発芽毒があるので、発芽玄米にしてから食べなくてはいけないという考え方(私は、自分の体験から、これは本当ではないかと感じていますので、そのことを知って以来発芽玄米にしてから炊いています)と同じように、全粒粉にも発芽毒があり、全粒粉を食べる栄養的な利点以上に弊害があるのだそうで、 老人や病気の人、小さな子供には全粒粉100パーセントのパンを毎日は食べさせない方が良いという考えもあるのです。 
そのため、まず胚芽を除いた全粒粉を製粉して、 後から、発芽毒を取る処理をした胚芽を加えてパンを作るという、恐ろしく良心的、意識的なパン屋さんも実際に存在します。  

その点においては、 もしかするとサワードウの長時間発酵が、発芽毒の影響をかなり軽減することができるのではないか? という意見もあります。

ドイツ人はずっと伝統的に小さな子供の時から全粒粉のパンを常食しており、特に他の民族に比べて健康に弊害があるようには思えないのですが、その辺のところは誰かが研究してみてくれないかなあと思います。  ただ発芽毒に関しては、 玄米に関しては実際に体験しておりますので、そうかもしれないと思います。 昔はサワードウでパンを焼いていたはずでしょうから、 その時代と、今の時代では健康に関してどう違うのかとか、 そんなことに興味があるのですが、どなたか研究してくれる人がいないかしら? 

うちでは二人とも幸い健康体ですので、ドイツパンに鍛えられた私の好みで全粒粉100パーセントのパンをたまに焼くこともありますが、kumatoさんがコンプレ(50/50)くらいのパンが一番好みですので、主にミックスして焼いています。 時々、チャバッタやバゲット、カンパーニュなど、ハード系の白いパンも焼きます。
私もkumatoさんも、同じパンをずっと食べるよりも変化を好みますし、私も色々とレシピを挑戦したいので、趣味と実益をかけてちょうど良いです。 

ミックスする場合、あるいは白いパンを焼く場合には、 ムリーノマリーノ社の粉が、幸い近くの町のオーガニックの店で手軽に手に入りますので、それを利用しています。  

このムリーノマリーノは、 うちとミラノのちょうど真ん中くらい、それほど遠くないところにあり、イタリア産の穀物を昔ながらの石臼でオーガニックの穀物を挽き良質な粉を生産しています。そこの、一番細かな粉、00(タンパク含有が少ない)を主体に、縦に膨らませたパンを焼きたい時には、 マニトバという純強力粉を10〜20パーセント足して、まあ、安定したパンが焼けるように工夫をしています。 
一度、ドライブがてら製粉所を見に行ってみたいな〜 と思っています。
私の利用しているお店は在庫をあまりたくさんおかず、ムリーノマリーノから定期的に粉を仕入れており、比較的新しい粉が手に入るので、 家で全ての粉を挽いてさらにそれをふるいで製粉する手間を省いています。   

全粒粉は全てうちで挽いていて、 前にあげたパン屋さんのように一晩寝かせて安定感を高めてからと使おう思うのですが、たいていの場合当日になって慌ててどんなパンを焼こうかなと考えるのでよくて早朝、ひどい時には直前になって挽いて使うことの方が多いのです。 それでも、 買った全粒粉で焼いた時と比べて、(ビタミンcやグルテンの添加物なしで、ですが)膨らみ方がひどく悪くどうしようもないという経験は今のところ全くありません。(発酵に失敗した場合は別ですが 笑) 昔ビタミンcを添加して焼いていた時期もあり、 確かに全粒粉でもふっくらとしたパンが焼けますが、 特にそれが素晴らしいとも思わないので、使わなくなりました。 もちろん、焼きあがったパンから香る穀物の一粒一粒の風味を堪能しています。   すでに挽いてある劣化した粉では残念ながらこういう味にはなりえないのです。  安全な材料を使って、自分や家族が美味しいねと思いながら食べられるパンを焼くという以上のものを私は求めていません。 
挽きたての粉を使って、クラッカーやビスケット、タルトの台なども作っています。穀物の味わいがしっかりとして、風味のあるものに仕上がります。 

一度、前日に挽いたばかりというムリーノマリーノの白い粉を買いましたが、 その時に焼いたチャバッタも、 気泡の大きなものがちゃんと焼けましたので、パン屋さんで安定した商品供給しなければならないという場合でない限り、何ヶ月も寝かせた粉でないといけないとは必ずしも言えないのではないか? と疑問に思います。 むしろ、  挽きたての小麦を家庭で使うのは最高に贅沢な趣味なんじゃないかなあ? とすら思いますがどうでしょうか。 
ムリーノマリーノの粉、美味しいですよ。 ただし、日本に輸入されたものがどのくらい時間が経っているかわかりませんし、どのような保存状態をされているかもわかりませんし、値段が恐ろしく高いので、買うなら生産時期をきちんと調べるか、 あるいは、 それをわざわざ購入するくらいならば、 日本産の良質のオーガニックの地粉を買ったほうがよっぽど良いし筋が通っているのではないだろうか?? と思います。 
輸入品ではなく、 地元のものを購入するということも、流通の無駄、その環境に与える影響、そして地元の農業を支えるという点では大切なことだと思います。ただし今は放射能の影響がありますので、 簡単にはこういうことは言えなくなってしまいましたが・・・  

結局のところ、粉にしろ、パンにしろ、それぞれ人の好み、生き方をそのまま反映するものだろうなあ、 と思います。 ほとんどのオーガニックでない、特に輸入小麦(ごく一般にスーパーで手に入る粉です)は、 輸送の前に虫やカビがつかないようにかなりの化学的な処理をされており、 人体に非常に害があると聞きました。  ある実験で、 同じような状態でオーガニックの粉と、そうでない普通にスーパーで売られている粉を保存した時、数ヶ月でオーガニックの粉には虫がつき劣化しましたが、 ごく普通の粉は、数年以上その状態で虫一つつかず、劣化もない状態を保ったのだそうです。
    
実際、うちの近くのオーガニックのお店3つ全てで、それぞれ粉や穀物の中に虫が入っていたという不愉快な体験をしましたし、 うちで穀物や粉を保存するにも、非常に気を使わなければなりません。      それを、どう取るか? がそれぞれの人の選択肢なのだろうなあ、 と思います。 

生産性を上げるために品種改良を重ね、多量の農薬散布をし(=環境破壊)、さらには製粉した後に劣化しないように、虫がつかないように化学物質を混ぜ込んだ粉の方が、値段も安いし虫が着くのが嫌だし、ふっくらしたパンが好きだからいいわという人はそれを使えば良いし、 虫が着く上劣化する上にイマイチ膨らみが悪い=でも、人体や環境に優しく安全な粉の方が良いと思う人は、それを使えば良いし。

私も、母は全粒粉のパンが好きではないので、それほど機会はありませんが、母のために日本でパンを焼く時には白い粉だけを使っています。  誰のためにということと、 好みと、状況、考え方によりますよね。 

さらには、最近は農薬の問題に加えて、品種改良を重ねた小麦自体に (パンをプク〜っと膨らませるためにグルテンを強化するため、あるいは耕作面積に対して収穫量を上げるためになど、いろいろな改良し尽くされたものが今普通に売られている小麦です) 問題があり、それが多くのグルテンアレルギーを生み出しているのではないか? という観点からグルテンフリーダイエットが流行り、あるいは古代小麦が注目されております。  昨日イタリアのスーパーに行ったら、オーガニックの粉の棚に、新たに名前を知らないイタリア産の古代小麦の粉が新製品として置かれていたので、思わず買ってしまいました。 

そういえば、サワードウで焼いたパンならば、グルテンが体に合わない(アレルギーの人はダメですよ、)人にも消化できるということも最近では知られています。 実際に身近にも何人かそういう人がいます。 
 
もうここまでいろいろな側面をあげると、 一口に粉を選んだり、買うパン、作るパンを選ぶという行為の裏に、個人の好みや趣向だけでなく、どれだけの環境問題、健康問題が隠されているかとおののいてしまうほどです。 その中で、 自分の体験や考えと共に、 どのようなパンを選ぶか、焼いていくかをそれぞれが自由に選んで選択していけばいいのよね、 と思っています。 
何が正しくて、何が間違っているっていうことはないだろうと思います。 

スイスにいた時に、近くのスーパーで焼きたてのいかにも美味しそうなフォカッチャを買った時に、とても美味しかったのでたくさん食べてしまったのです。その直後に全身に湿疹がば〜〜っと出ました。 
体調のせいかな? と思ったのですが、 2回目に同じところでやはりフォカッチャを買ったら、また同じ現象が起きたのです。  その時に初めて、そのスーパーで普通に売られているパンに使われている粉は、一体なんなのだろう?? と恐ろしくなりました。
遺伝子操作された小麦?   農薬バンバンまかれた小麦?  アメリカから化学処理されて輸送された安い小麦?         
 
幸い私たちは、(普段は)小麦アレルギーはありませんが、 スペルトやkamut, エマーや、アインコーン(一粒小麦)、そしてイタリアでも見直されている数種の古代小麦、そしてアンドレアたちが作ったライ麦を小麦と半々、 あるいはそれ以上を使ってパンを焼くようにし、小麦だけに偏らないようにしています。それぞれの麦の持つ風味を楽しみつつ、またお財布とも相談して・・・・ このほうが体にも良いかなあ?? という好奇心と気軽な気持ちからです。 こうであらねばならない、とは全く思っておりません。  いずれ、アンドレアの仲間たちが古代小麦を栽培するような時が来たら、100パーセント、ライ麦と共にそれだけを購入するかもしれません。 ただし、北イタリアの気候ではライ麦は伝統的に作られておりますが、 それ以外の穀物は完全オーガニックでは栽培しにくいので可能かどうかわかりません。

全粒粉については、劣化が体に悪いというよりも、 挽きたての粉の方が単純に美味しいから、 という方が本音です。
 
粉挽き機にしたって、 本当に凝る人は、手動を使っているのですよ。 電動だと、どうしても熱がこもってしまい、 挽いている時に既に酸化が始まるからです。手動だと、相当力がいるし、時間もかかるのですが、 それが一番最高な粉の挽き方だろうと思います。  電動でも劣化を防ぐために、 穀物をまず冷凍してから挽くことで少しでも温度が上がらないようにする、また、一度にたくさん挽かないようにするなどの工夫も最初はしていましたが、バタバタとパンを焼くことが多いので、 私はそれもしないことが多いです。  私がサワードウを始めたばかりの時に参考にさせていただいていた、アメリカのサイトの人も、 早朝誰も起きていない時に静かに手動で粉を挽いて、家族のためのパンを焼いて幸せを感じている・・・・・ そうですが、その人のパンは毎回ぷっくりと膨らんだお店で買うパンに全く遜色ない、いやそれ以上に美味しそうな美しいパンです。  あんなパンが焼けるようになったらいいな〜 と思いつつ、アメリカの粉とヨーロッパの粉では違うから・・・ と自分の技術の無さに言い訳しています。 笑   (その人の酵母の力も凄すぎるのですが) 

酵母に関しても、 サワードウが好きという人もあれば、フルーツ酵母が絶対に良いという人もいるだろうし、 私が尊敬しているパンの師匠は、 優れた酵母菌であるイーストが一番良い、あるいはドイツの市販されている酵母が良いと言うし、 

サワードウにしても、伝統的なサワードウは小麦と水から起こしたものであって、フルーツ酵母を足すのは邪道であると言う人もいれば、 結局は同じであろうと言う人もいるし、自分で起こさないとダメ、とか、 どこどこのサワー種が良いとか、 色々と意見や好みがあるし、  ドイツの伝統的なザワータイクはライ麦粉を三段回法などで厳密に温度と時間を計算し乳酸菌と酢酸菌を調整しながら作っていくので、一般にいうサワードウとは少し作り方も違い、別格のものと考えて良いと思うのですが、 サワードウのレシピ本には、味はちょっと違うけれど、100パーセントライ麦のパンが気軽に焼けるレシピもあるし、また、出どころが違うサワードウで、味や食感も変わってくるし、   

挙句の果てにはクープは入れずにパンが平たくてなっても自然に割れるパンが素晴らしいと思う人もいれば、 クープをシャキッと入れてぱっくり開いて、エッジが立つパンに命をかける人もいるし、 

薪ストーブの方が美味しいと言う人もいれば、オーブンの方が安定していて好きと言う人もいるし、どのオーブンが一番良いとか、 蒸気の入れ方をどう工夫するかとか、



それぞれの人に生き方があるように、とにかくいろいろな選択肢があって、 それぞれのパンがあっていいんじゃないかな〜 って思います。何が一番いい、何が正しくて何が間違っているなんてことは絶対にありえないな〜 って思います。 

いろいろな選択肢の中から、 私もようやく、哲学なんて大げさなものではないけれど、 自分やkumatoさんの生き方に沿って、(=なるべく環境や人体に優しい自然の材料を使いたい) 自分たちが美味しいよね、と思う消化に負担にならない日常のパンを焼き、 それが生活の一部として定着するようになったので、幸せなことだなと思います。

ただし、私がパンを焼く一番の理由は、 美味しい、オーガニックのパンがうちの近くで気軽に買えないと言う切実な理由からです。
オーガニックのパン、 買えないことはないけれど、焼きたてではない上に異常に高い。そして味も、 まあまあ。   1ローフ、 800円とか、 お財布に厳しいです。 でも粉や労働のコストを考えると、そのくらいして当然だとも思うのですが。 パンに凝って焼いていた時に差し上げていた方から、定期的に購入したいと言われたことがあったのですが、 材料にかかるコストと、拘束時間を考えるととても割に合わないのでお断りしたことがあります。 だから良い材料を使って大切に作られたパンが高くて当然なのですが。

スーパーなどのパンは、ほとんどが白いパニーニタイプ、 地元の伝統的なライ麦パンは結構美味しいけれど、塩がきついということと、オーガニックではありません。   もしドイツに住んでいたら、 自分では日常にはパンを焼かなかっただろうなあ、 と思います。   





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サワードウを活性化させるのにたくさん捨て分が出たのでクラッカー二種作りました。
ゴマとリンシードたっぷりのものと、 マジョラムが入ったものと。 
作るのは良いのですが、ぽりぽり食べ過ぎてしまうのが困ります。



パンについてたくさん書いてしまいました。 最近、時間的なこともあり、あまりブログを見たりしなくなったのですが、 たまたま、 あれ? なんじゃこれ? って思うことが書かれた記事を見かけてしまったので、こんな風な考え方もありますよ、パンや粉を取り巻く現代の状況は実際のところはこうですよ、私はその中からこんな選択をしています・・・・ と少ない知識を組み合わせて私がしていることについて書いてみました。 きっとご縁のある方は、私が書いたことを通して、 何かを感じてくださるかもしれないし、 たかがパンに関してアホか? って思われて素通りされても光栄です。^ー^  読んでくださってありがとう。 

それに、どなたか粉挽き機を購入しようとお考えの方がいらっしゃいましたら、 ぜひオススメしたい!! と思いまして・・・・・ ^ー^  いいですよ〜〜〜!       





 



by tomomato | 2017-06-29 18:52 | 石の家の楽しく幸せなできごと | Comments(10)
Commented by fran9923 at 2017-06-30 07:38
読ませていただきましたよ〜。
幸いなことになんのアレルギーもなくこの年齢になったので、粉のことなど一度も疑問を持ったことがありませんでした。
もちろん真っ白な小麦粉やお米より栄養のある殻が付いていた方が体に良いし、風味があるという程度の知識しかありません。
そして香ばしい焼きたてパンが食べられるなら、幸せ。と思う人間です。

こんなにさまざまな問題があるとは!!驚きです。

tomomatoさんは偉いな〜。
Commented by Saki at 2017-06-30 10:41 x
発芽毒なんてあるんですねー。知らなかったので面白いです。
グルテンアレルギーは確かに品種改良や農薬の問題も関わってるかもね。
私、自分ちの畑の野菜や、市販の旬の物を食べるようになったら喘息が治ったので、
農薬をかなり疑ってます。

パンは作り方に本当にいろんな選択肢がありますよね。
私も焼き始めて、図書館の本などを見ていろいろな方法があることにびっくりしました。
正解なんてなくて、自分好みにたどり着くまで自分で探るもんだな、
と感じましたよー。
パン作りって、生き物のお世話と同じ感じで興味深かったわ。

好みのパンのレシピにたどり着いたら満足してしまって、
パン大好きというわけではないため、最近焼いてません(笑)
いろんな粉を使ってみて、国産の小麦粉が好みの味だったので、
3種類ほどを自分好みの味にブレンドしてます。
tomさんのパンの話は、食の文化が日本とは違うせいか興味深いです。
国ごとの違いも聞けるし。面白いなーと思います。

パンを売ってほしいと言われて、断る理由もわかります。
私も、竹かごを売ってほしいと言われても困る(笑)
市販品が高い上に自分のニーズと違って買えないからと作ってるのに、
コスト計算して高い値段で売るのって、なんだか妙な話になってしまう。
それが完全に商売ならまた別でしょうが。。。
Commented by tomomato at 2017-06-30 15:49
fran9923さん、 長いのに読んでくださってありがとうございます。 誰も興味がないかな〜 とも思ったのですが。  私もずっと殻のついた穀物の方が体に良いと信じていたので、そうではないかもしれないと知ったときには驚愕でした。 私は決して偉くありませ〜ん。 たまたまエコに意識的な集団の中にずっといたので、自然にそういう話が耳に入ってくるのだと思います。 でもたくさん入ってくる事実(情報)を自分の経験と合わせながらどう自分のあり方を探っていくか、 っていうだけかもしれません。 情報を鵜呑みにするのではなく、自分で実際にやってみたり自分の体験と照らし合わせてから自分なりのやり方を探っているのですが。   何が正しいっていうのは、 その人にあっているかどうか、っていうことなんだろうな、と思っています。
Commented by tomomato at 2017-06-30 16:05
sakiさん、 読んでくださってありがとう!! そう、そう、 正解なんてなくて、自分の好みにたどり着くまで自分で探り、自分にとっての正解っていうものしかないんじゃないかな、と私も思います。  パンは最近は召し上がっていないのですか??  私も、 到達すると満足して飽きてしまうタイプなのですが、何しろ西洋人の夫なので(笑)パンは焼き続けると思います。幸い試してみたいレシピがたくさんあるので、 楽しい趣味でもあります。  パンは、 材料費に私の労働時間を入れるとものすごく高くなってしまうので、よほどちゃんと施設があってたくさん焼かないと元は取れない値段になることが計算してわかり、 仕事でもないのに時間的拘束(きちんと定期的に焼かないといけない)のが嫌なのでことさったのです。好きなときに好きなようにするから楽しいんですよね。^ー^ 喘息に関してはきっと色々な要素があると思いますが、 農薬や品種改良されすぎた不自然な食べ物だらけよりは、 絶対に安心な野菜や果物を食べた方がいいですよね。  治って本当に良かった〜〜〜〜 
Commented at 2017-07-01 09:51 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tomomato at 2017-07-01 15:59
鍵コメちゃん、文字ばかりなのに読んでくれてありがとう。 うん、後で話すね。なんかスイッチが入っちゃったのかも。   米粉のパンをグルテン入りで焼いてもね笑 グルテン添加しなくても焼けるパンもあるよ〜 私も試してみようかなって思うんだけれど、それと同時に幸いアレルギーはないし、 美味しいと思うものを手に入る材料で楽しむことの方が、無理して止めるよりもいいって私は思うんだ。白い粉は砂糖と同じような中毒性があるとも聞いたことがあるけれど、 とにかくそればかり食べることが問題じゃないかなあ? グルテンフリーダイエットをしている人が周りにもいるけれど、 もし体にその方が合うのならそうすればいいし、 でもパスタやパンをkumatoさんと二人で楽しむのも楽しいからそれでいいと思うんだ。 アレルギーがないからこそだけれど。 kamutやスペルトの結構美味しいパスタも気軽に手に入るから、 色々と変えて麦製品をとってる。 うちだって、体にとても悪いものも食べるし、 はっきり行って健康は食べ物ではなく、意識の問題だと思っているから、なんでも好きなもの食べていいのだとも実は思っているのよ。 ^ー^    本当に自分が好きなやり方を選べばいいのだと思う。   
Commented by papricagigi at 2017-07-14 23:10
tomさんっ、粉挽き機も持ってるの?! うひゃぁ〜っ。まさか粉を挽いてるとは思わなかったよ!
すごいね〜、奥が深いね〜。教えてもらったから「じゃぁ私も!」って言う訳にはいかないけれど、とても勉強になりました♪ 私はそんなに頻繁にパンを焼かないし(食べるのはほとんど相方だし)、パンのことを追求してみたことないけど(笑)、こうしてtomさんのパン話を読んでいると生き物を扱っているんだなぁ〜って思った。tomさんのパン、いつか食べてみたいな。kumatoさんってホント、ラッキーだよー。そうそう、こちらで売っている小麦粉の袋にね、レモンを入れるといいよ!って書いてあったの覚えてる。その理由がわかりましたー☆

植物の波動ってわかるよ。ただ見て「きれい!」だけじゃないよね。
あ、そうだ、ねぇ、tomさん、もしもしよければ、このチコリの花の種をゆずっていただきたいです〜。種がとれないとか理由があって無理ですっていうのならいいからネ♪ そちらの暑い時期でも咲いている小さな花がかわいくって、こちらで探したんだけどチコリって見つからないんだー。名前が違うのかなぁ。 あと、ほら、よくお茶に使われている赤い花(バーベナだったっけ?前も聞いたのにー!)、あれも見つかんないの。赤じゃないからわかんないのかな。 ひまわりは咲いてますか?? いいなぁ、ひまわり。こっちは涼しすぎて無理よー。
Commented by tomomato at 2017-07-15 04:16
papricaさん、 長い記事なのに呼んでくれてありがとう! 電動の小さな粉挽き機持ってるよ。 ^ー^  私もそんなに凝ってるわけじゃないんだけれどさ、 ハマるタイプなのよ。 笑  そうそう、全粒粉で、ビタミンcの代わりにレモン入れてたこともある〜〜  ふっくらしたパンが好きな人は、 入れたらいいんだよね。 チコリの花のタネ、OK!^ー^  モシカシテワスレルカモしれないから、 忘れてそうだったらまたしつこく言って〜〜〜  バーベナ、 タネとって蒔いたことあるんだけれど、全然でなくて、それ以来挿し枝にしてるの。 そうすると結構簡単につく。 たいまつばなでしょ? それの紫を探してるんだけれど、タネないのよ。 タネで増えないわけないと思うんだけれど、 今年タネが取れるかどうか見て見るね。 普通地下茎でバンバン増えるはずなんだけれど、うちは乾きすぎているのかなかなか増えなくて。 (単に水をしょっちゅうやらないってだけだけれど 涙)  なんとか増やしたいんだ。 
Commented by papricagigi at 2017-07-17 14:37
わーい、どうもありがとうっ!嬉しいなぁ〜♪ もし種をもらえたらどこに植えてあげようかって決めてるよ〜。 はい、しつこくReminderをおくらせていただきまーす(笑) 
そうだそうだ、バーベナっ! そっか、苗を見つければそこから挿し木で増やせるのねっ。探してみる〜。
Commented by tomomato at 2017-07-17 21:31
papricaさん、バーベナじゃなくて、モナルダではない?? 赤いお花だよね??  今年、 タネ作る前になぜだか枯れて(乾きすぎ?) るけれどタネ作るように頑張る〜   
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イタリア@アルプスのふもと do田舎暮らしー自然と美しきものとの暮らし  大きな岩の上に佇む石の家でART*こころとこころのつながり*くいしんぼ


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