コートダジュールの旅 4
さて、ご馳走をたべてお腹いっぱいになりながらも、頑張って観光を続けました。
アンティーブのピカソ美術館を後にして向かった先は、ヴァロリス。
ピカソが、陶芸にハマった街です。 ヴァロリスに家まで買って、 陶芸に集中していたそうです。
ここには小さな国立ピカソ美術館があり、 そこのチャペルにはピカソがゲルニカの後に描いた代表作品 ’戦争と平和’ があります。
美術館に置かれているものは、数が少ないこともありますが、アンティーブの美術館の方が充実しておりました。
あ、そうそう、国立の美術館では、 母のシニア割引がありましたよ。 結構安くなります。
美術館の規模はとても小さいのですが、それに付属するロマネスク礼拝堂の中にあるピカソの壁画、戦争と平和はとても素晴らしく、 この小さな陶芸の街、ヴァロリスに寄った甲斐がありました。 礼拝堂の中は写真禁止です。
ところが、kumatoさんたら、やめなさい! というのに一枚撮ってしまった!! でも禁止されているのでここには載せられません。
その後、しばらくして別のご夫妻が礼拝堂に入ってきて、 なんとご主人の方がパチパチと悪びれずに写真を撮り始めました。 ( 入り口に写真は禁止とはっきりと絵入りで書いてあります) すぐに係員の人がやってきて、 写真は禁止です、やめてくださいというのに、 お構い無しでパチパチ撮り続けているのです!!
その方達はオランダ人だったようで、ご主人は全くフランス語はわからない様子で、係員の声がけにオランダ語で何やらまくし立てている始末。 奥様は少しお話しできるようでしたが、 いくら言っても平気で写真を撮るのをやめません。 これには呆れました。
その後、 係の人は私たちに話しかけてきて、’オランダ人てのは、本当にリスペクトがないのよ! ’ と同情を求め、延々と愚痴を言い始めました。 フランス語のわかるkumatoさんは、 すっかりその係員さんの愚痴に同調してうなづきながら、’全くそうですよね〜〜 困りますよね〜〜’ と言いながらおしゃべりを続けていたのですが、 私は内心、 ’オランダ人だけじゃなくてスイス人だってリスペクトないのよ〜〜’ とバラしたくなりました。
ネットで画像をチェックしてみて下さいね。
これらの絵は、フレスコではなく、礼拝堂の壁に沿ってラワン材? をはめ込んでその上に描いてありました。
祭壇(が普通置かれているところ)に向かって右側が平和、左側が戦争です。 平和を守るために戦争をしている人間の矛盾が描かれているそうです。
祭壇側の絵は、とても単純で抽象的な絵で、左右の壁画に比べると私とkumatoさんの意見では非常にpoorなもので、ピカソが描いたものではないのではないか? と思われたので、例の係員の方にそれについて聞くと、 左右の壁画の5年後にピカソ本人が描いたものなのだそうで少し驚きました。
その日、美術館の入り口の前にある大きな教会で結婚式があるのに遭遇してしまい、 美術館の前の広場はものすごい人でごった返していました。 それに加えて、 帰りに寄った美術館のショップの人が、ピカソが陶芸をしていた工房がこの先にあるよとkumatoさんに言ったので、kumatoさんに言われるがままに人ごみを避けて直接大通りを歩いて行きました。
それが大間違い。 まず、 人ごみを避けたので、 可愛い街の中はほとんど見なかったのです。 ヴァロリスの陶器のお店が見たかったのに! 楽しみにしていたのに! おまけにピカソが作った彫刻の像も見損ないました。 それプラス、 kumatoさんが言われたという道を行けども行けども工房なんてない!!
途中で道を歩く人に聞いたら、昔はあったけれど今はないと思うよ・・・・・ と言われました。確かにあると言われていたあたりは建物が全て壊されて工事現場になっておりました。
今、調べて見たのですが2015年のフランスの記事で、 この工房が老朽化していて存続が危ぶまれているというものを見ましたが、 その後どうなったか書かれていないので真意のほどはわかりません。
kumatoさんが単に道を間違えただけなのか? 本当になくなってしまったのか・・・・・???
そこまでかなりの距離を母に歩かせてしまい、あるはずのものがなかったので気分的にも消沈してしまったので、仕方がなくkumatoさんに車を取りに行ってもらい、 ヴァロリスを後にしました。
この美術館には、ピカソだけではなく、他の展示もありました。
次に行ったのは、ビオットというガラス工芸の街です。
街に到着するなり、ベーカリーをチェックするkumatoさん。 今回の旅では、kumatoさんの食いしん坊には結構呆れました。 行く街行く街で、 レストランのメニューをチェックし、食べている人たちの料理をじっくりと見ては吟味・評価し、 ベーカリーも美味しそうなお菓子があるかどうかチェックしているのです。 ご飯たべたばかりでもうお腹いっぱいという時でもそうでした。 私も相当食いしん坊な方だと思っておりましたが、 kumatoさんには明らかに負けておりました。
ビオットの街は、 入るなりなんだかカジュアルで楽しそうな雰囲気にあふれていました。
細い通路が続いている、なかなか雰囲気の良い街。
ビオットは歴史的には陶器の街だったようで、ここで作られた陶器がマルセイユなどの港から輸出されていたという歴史があるようです。
昔の陶器の器がある美術館もありました。 でもみんな、美術館を結構回って疲れているので中には入らず、外から眺めました。 ビオットの街のあちらこちらの店先に、こうした陶器に植物を植えてあってとても素敵だったので、できたら一つくらいこういう壺を買って帰りたかったです。 が、あまりに大きいのでkumatoさんに却下されました。買ったら、母の座る席がなくなるからダメだって・・・・・ うちの玄関の前に、 この大きな壺にバラを植えたら似合うと思ったのにな〜〜。
はっきり行って、お土産物屋さんは割とチープなものを売っているところが多く、 ガラスもあまり大したことがありませんでした。 1950年代に作られたというガラスの工場で有名な街だったので、 工場見学もしようかと思ったのですが、お店のガラス製品をみて今ひとつだったので行きませんでした。(時間がギリギリだったということもあります) ベネチアでも観ましたしね。
ビオットは、コーヒーも飲まずゆっくりと散策するだけでしたが、 とても楽しかったです。
旺盛なほどに伸びるので庭には植えてはいけないというこの花の木、 うちにも植えてしまったのですが、 あまり大きくならなので、 うちのがこんなになるのはいつかな〜〜 と言いながら香りを嗅いでいる可愛いkumatoさん。
ここにも教会の横にギャラリーがあったので、見学しました。
なかなか落ち着いた街(村?)でしょ?
さあ、今日も歩きすぎるくらい歩きましたので、 このまま家に帰ることにしました。 予定では今日、あと二箇所くらい小さな村を訪ねて行く予定だったのですが、 何しろお昼ご飯に時間を取られすぎました。
でも、 こんな感じでその日の都合で予定を調節できるのも、アパートに連泊して、 車だからこそですね。 kumatoさんの愚痴なんて言ってしまったけれど、 感謝しなければ・・・・・・
あ〜 でもヴァロリスの陶器をもっと見たかったな〜〜〜〜 涙
by tomomato
| 2017-06-24 04:21
| お出かけ
|
Comments(4)
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at 2017-06-24 06:12
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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fran9923 at 2017-06-24 10:56
素敵、素敵。
でも観光客でいっぱいなのですね。
ピカソの作品がたくさん観られて良かったですね。
ここには陶芸の工房もあったのですね。見られると良かったのに、残念でした。
でもかなりピンポイントで普通なら行けないところに行けてるからいいのでは?
でも観光客でいっぱいなのですね。
ピカソの作品がたくさん観られて良かったですね。
ここには陶芸の工房もあったのですね。見られると良かったのに、残念でした。
でもかなりピンポイントで普通なら行けないところに行けてるからいいのでは?
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tomomato at 2017-06-24 14:50
鍵コメちゃん、 ノウゼンカズラという名前だと思う=。 ものすごく派手に壁伝いに広がって花をわんさかつけてくれる(はず) うちのはゆっくりの成長です。
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tomomato at 2017-06-24 14:55
fran9923さん、 ヴァロリスは、たまたまその結婚式の規模が大きかったみたいで、 わ〜〜 っと避けたくなるほどの人ごみが(素敵とかじゃなくて)ちょうど街の方に行く広場に群がっていたのです。 そうでなければきっと、それほど観光客は訪れないのではないかと思います。 美術館もほとんど人がいなくてがらんとしていました。 まあ、南仏の陶器は別の街でお店でも見たし、どうせ買わないのでいいのですが、ちょっぴり残念でした。 ピカソの工房は、もしかしたら本当になくなってしまったのか、 ネットで調べても崩壊の危機に瀕していて行政が頑張ってるとしかわからず、 たまたま道で聞いた街の人は無くなったっていうし、 よくわからないのです。2003年までは公開していて、ピカソをはじめ有名な人たちが使った家具などもそのまま置かれていたそうで、 ぜひ見て見たかったです。 ヴァロリスには、地元の伝統的な陶芸の工房などもあるようで、 見学可能のところがあるかもしれません。